SONY WF-1000XM3:待望のソニーのワイヤレスノイズキャンセリングイヤホン発売

7月13日、約2年ぶりにSONYのワイヤレスノイズキャンセリングイヤホンの新モデル「WF-1000XM3」が発売されました。

今までBoseユーザーだった私も、最近のソニー製のヘッドホンとイヤホンの評判は耳が痛くなるほど聞いており、次はソニーのイヤホンを買おうと思っていたところに登場した新作でした。元々はネックバンド型の「WI-1000X」を狙っており、今年あたりに新モデルが出るかと思っていたらまさかのワイヤレスが出てしまい、新しいものには目がないので気付いたらアマゾンでポチっていました。

発売されてからずっと売れまくっているようで、私が7月20日に注文したときには出荷が2週間以上後でした。今見ると約1カ月待ちですね。そのおかげで若干安くなってはいますが、恐るべし人気。

 

 

2週間以上待ち、いざ開封

2週間以上待って8月8日に届きました。色はブラックを注文。ブラックにゴールド文字は鉄板ですが、高級感を出すのにはこれ以上無い組み合わせだと思います。

 

中身を引き出します。チラ見せ。ソニーさん焦らすのお上手ですね。この一つ一つ開けていく時の高揚感がたまりません。

そしてお披露目。ああ、この高級感。カッコイイ。

傷が付かないようにフェルト生地のようなカバーが被さっています。こういう細かい気遣い大事。

ゴールドにSONYのロゴ。無駄のないシンプルなデザインが最高です。(語彙力)

イヤホンをさっそくケースの中へ。赤く光り、充電され始めました。

蓋がパチッと閉まるの良い

購入前に動画で見ていたので知っていたのですが、ケースの蓋がパチッと強くもなく弱くもない磁力で閉まるのがカッコイイし気持ち良い。片手でも余裕で開閉できます。

イヤホンもマグネットでカチッと収納

イヤホンもマグネットでケースの中にカチッと収納されます。そしてすぐ充電されます。ちゃんとハマってなくて充電できないなんてことがありません。

 

そんなこんなでいちいち感動してしまいます。次に箱の下を開けてみます。

イヤーピースと充電ケーブル(USB Type-C)、説明書と保証書が入っています。

  • USB Type-C™ ケーブル (約20cm)
  • ハイブリッドイヤーピースロング(L、M、S、SS)  ※購入時はMが付いている
  • トリプルコンフォートイヤーピース(L、M、S)

イヤーピースは見た目でサイズは分かりますが、一応色が付いていて見分けやすくなっています。

取扱い説明書と保証書(1年間)。私はBoseで保証期間1年は短いと学んだので、アマゾンで「オーディオ・ヘッドホン 5年 長期保証 (自然故障・不具合に対応 / 対象製品税込価格 25,000円~29,999円)」を一緒に購入しました。これで計5年間は自然故障に対応してくれます。

ノイズキャンセリングを最大限に効かせるためのアドバイス。回転させながら装着させるのは新鮮です。

すごく丁寧に別紙で書かれています。些細な事でクレームや電話が来るのでしょうね。メーカーも大変です。

さっそくウレタンっぽいトリプルコンフォートイヤーピースのLサイズに付け替えて使用。イヤーピース全体をつかみ、軽くねじってあげると外れます。取り付け簡単です。

 

WF-1000XM3の仕様

重さ(イヤホンのみ)約8.5 g×2、ケースは測ったら75.6gでした 計92.6g
電源内蔵充電式リチウムイオン電池
充電時間約90分
充電方法ケースで充電。ケースはUSB充電
連続再生可能時間最大6時間(NC ON)/最大8時間(NC OFF)
通信方式Bluetooth標準規格 Ver.5.0
最大通信距離見通し距離 約10m

※NC:ノイズキャンセリング

 

WF-1000XM3の特徴

業界最高クラスのノイズキャンセリング性能

「高音質ノイズキャンセリングプロセッサーQN1e」搭載

WF-1000XM3で最も期待されていたのが、ヘッドホンのWH-1000XM3に搭載されている「高音質ノイズキャンセリングプロセッサーQN1」の技術をワイヤレス向けに開発した「高音質ノイズキャンセリングプロセッサーQN1e」の搭載によるノイズキャンセリング性能の強化です。

この「高音質ノイズキャンセリングプロセッサーQN1e」と、ボディの外側と内側にある2つのマイクからノイズを集音する「デュアルノイズセンサーテクノロジー」で小型化&省電力化&高性能化に成功しました。

飛行機のエンジン音、電車の騒音、など低音から中高音まで幅広い帯域のノイズを低減してくれます。

家で使っているとほんとに生活音が消えます。エアコンの動作音、窓の外の車の音など無音になります。イヤホンでここまでのノイズキャンセリングが使えることがテクノロジーの進化を感じさせます。

 

DSEE HXによる高音質化

Bluetoothの対応コーデックはSBC、AACのみ。高音質なLDACやaptX HDは非対応。

その代わり、CD音源、MP3などの圧縮音源、音楽や動画などの配信サービスの音質をハイレゾ相当にアップスケーリングする高音質技術「DSEE HX」を完全ワイヤレスで初めて搭載しています。

低音質のものがあれば全部高音質っぽく変換して聞かせてくれるよっていう機能です。

※ DSEE HXは 専用アプリ「Headphones Connect」からオンオフ切り替えられます。
※ DSEE HXをオンにすると6時間の連続再生可能時間が3時間に半減します。

私はspotifyで音楽を聞いていますが、spotifyの「最高音質設定」なら、DSEE HXのオンオフで変化はほぼ感じませんでした。低音質の音源を聞くときだけDSEE HXを使えばいいかなと思います。つまりほぼ出番無し。

 

クイックアテンションモード

音量を下げなくても、左イヤホンをタッチセンサーに触れたままにすると、2秒くらいで音楽の音量が絞られ、周囲の音を聞けるようになります。

この機能は便利です。アナウンスを聞くためにいちいちイヤホンを外したり、音量を手動で下げる必要がありません。そして何より、片耳をおさえる仕草が格好良くないですか!できるビジネスマン、SPみたいで男の子心をくすぐります。

 

アンビエントサウンド(外音取り込み)モード

クイックアテンションモードは一時的に外の音を聞く場合に使い、アンビエントサウンド(外音取り込み)モードは音楽を聴きながらも常に周囲の音を聞いておきたい場合に使います。

左イヤホンをタッチセンサーを1回タップすると「Ambient Sound」という音声ガイダンスとともにオンになります。もう1回タップするとオフにできます。アンビエントサウンド(外音取り込み)モードの効き具合も専用アプリ「Headphones Connect」で細かく調節できます。

交通や人通りが多い場所だと事故が怖いので「アンビエントサウンドコントロール」で外音取り込みを設定するのが良いのかもしれません。

アダプティブサウンドコントロール

自分の行動をアプリが検出し、外音コントロールの設定を自動で調節してくれる機能です。止まっている、歩いている、走っている、乗り物に乗っているの4シーンを調節してくれます。

止まっているノイズキャンセリング
歩いている外音取り込み 5
走っている外音取り込み 20
乗り物に乗っているノイズキャンセリング

 

私はこの設定で使っています。走っているときには落とす危険性も考えてイヤホンを装着するつもりはないので、デフォルトのままですが、それ以外は自分の好みに調節しています。意外と正確に検出してくれるので便利です。

 

専用アプリ「Headphones Connect」

スマホ専用のアプリ「Headphones Connect」を使えば、左右のタッチの機能をカスタマイズできます。イコライザ、DSEE HX、アンビエントサウンド(外音取り込み)モードの調整など。一度自分好みに設定したらあとはファームウェアアップデートで使うぐらいですかね。

  • イコライザー:Off
  • 音質モード:音質優先モード
  • ヘッドホンを外したら音楽を一時停止:On
  • DSEE HX:Off

 

その他注意事項、お手入れのしかた

  • 許容動作温度:0℃〜40℃
  • 外装の汚れは柔らかい布で乾拭き。汚れがひどい場合はうすい中性洗剤でしめらせた布で拭く。
  • マイク穴に水が入った場合、乾いた布などに5回程度軽くたたくように当てる

 

WF-1000XM3のレビュー

音質

ワイヤレスイヤホンの中では一番良いのではないでしょうか。筆者は他のワイヤレスイヤホンを試したことがないので分かりませんw

Bose製品を使っているので顕著に感じるのですが、低音控えめ、中高音が特徴的です。個人的には低音が好きなのですが、こればっかりは好みなので。音質が良いことは確かなので全体のバランスは◎です。

ただ、ヘッドホンと比べると音の立体感や臨場感は劣ります。全体の音質は良くても、一音一音の解像度はそこまで高く感じませんでした。これもヘッドホンと比べている時点でおかしいんですけどね。でもそれだけ期待してしまう製品なんです。

 

接続安定性◎

左右同時伝送方式を採用

WF-1000XM3は、新しいBluetoothチップと左右同時伝送方式を採用しており、イヤホンの左右それぞれがデバイスからのBluetooth信号を同時に伝送します。これのおかげで接続安定性が向上し、通信の遅延がおさえられています。動画視聴の際の映像と音声のずれは前モデルから約1/4になっているとのこと。

確かに今のところ通信が途切れることはないです。プツプツなることもありません。3年前のモデルと比べるのもあれですが、私が使っている「Bose QuietComfort 35 Ⅰ」は部屋をまたぐとプツプツなることがあるので、それより遥かに接続性は良いです。

 

操作性◎

操作L側(左)R側(右)
1回タップアンビエントサウンドモードの切り替え再生 / 一時停止
2回タップ受話 / 終話
  • 曲送り / 曲戻し
  • 受話 / 終話
3回タップ再生中の曲の頭出し
触れたままクイックアテンションモード音声アシスト機能(Siri、Googleアプリ)起動 / 解除
左右同時に触れたまま7秒機器登録(ペアリング)モード

 

シンプルで分かりやすいです。自分好みにカスタマイズもできますし、タッチセンサーも図の通りに本体を支えてタッチすれば外しません。音声アシスト機能を使えば、スマートフォンを取り出さず、ヘッドホン側の操作と音声操作により、電話をかけたり音楽を再生したり、天気予報などのちょっとした調べものをすることも可能です。

欲を言えば、音量調節が欲しいですが、そうなると物理ボタンになると思うので難しいのでしょう。私はワイヤレスヘッドホンでもデバイスで音量調節するのがクセになっているのでそこまで不便を感じていませんが、他のレビューを見ると音量調節できたらよかったという意見もあるようです。

 

装着感◎

人間工学に基づき、耳の3点で支える「エルゴノミック・トライホールド・ストラクチャー」を採用。高い密閉性を実現し、物理的にもノイズを防ぐことでノイズキャンセリング性能向上に寄与しています。また、耳に接する部分にハイフリクション・ラバー・サーフェスを採用し、摩擦が高く、外れにくい構造になっています。

耳に合うイヤーピースを選び、正しい装着方法で付ければ、装着感は快適です。軽いイヤホンですが、しっかり支えられる感があり、頭を左右上下に振ってもズレないし落ちないです。

※ 激しい運動は試していないので分かりませんが、高級イヤホンなので落としたときのショックと壊れるリスクを考えたらオススメはしません。

 

装着検出機能

片耳を外すと一時停止するのはありがたいです。クイックアテンションモードがあるといえど、人と話すときはイヤホンを取ったほうが良いと個人的には思うので。改めて付けなおすと再度音楽が再生されます。また、音楽だけでなく、動画もイヤホンを外すと音声が止まり、動画の再生もストップされます。

また、左右の片方だけで音楽を聞いたり、通話することも可能です。(音楽は一度止まるのでもう一度再生する手間がありますが)

それに加え、イヤホンを外したままで5分経過すると自動的に外したイヤホンの電源がオフになりバッテリー消費を防ぐ機能も備わっているようです。ワイヤレスイヤホンにとってバッテリーは購入意思を左右するシビアなものだけあって細かいところまで作り込んでいます。

 

バッテリー◎

イヤホンの1回のバッテリーが最大6時間(NC ON)/最大8時間(NC OFF)です。充電ケースはこれを3回分充電できるので、イヤホンをフル充電+ケースフル充電で最大24時間(NC ON)使えます。

ワイヤレスイヤホンの購入の決め手になる要素であるバッテリー時間は改善されたようです。

また、10分充電で90分再生可能の急速充電にも対応しています。これが地味にありがたい。
※ コーデックはAAC、ノイズキャンセリング機能ON、DSEE HXやイコライザーOFFの時

充電端子はUSB Type-Cになりました。起動中のパソコンに繋いで充電したりできます。

 

WF-1000XM3のイマイチなところ

2台に同時接続することができない

これが私にとって一番残念だった点です。私が使っているQuietComfort 35 wireless headphones Iでは、MacとiPhoneの2台に同時接続した状態を保てるため、デバイスの再生に合わせて音源が自動で切り替わってくれます。

例:pcで音楽を聴いていて、音楽を止め、そのままiPhoneで動画を再生するとその動画の音声が流れる

一方、WF-1000XM3は2台に同時接続はできないため、pcからスマホに切り替えるときにいちいちBluetoothの機器一覧からイヤホンを選択しなければなりません。この動作が面倒くさいです。

致命的なのが電話対応。pcで音楽を聴いていて、スマホに電話がかかってきたときにイヤホンのBluetoothを切り替える暇なんてありません。結局イヤホンを外して携帯で喋ることになります。これは本当に不便なので2台同時接続できるようになることを祈って次のモデルに期待します。

 

ケースのバッテリー残量が分からない

ケースを充電すると、ただ赤く光っているだけなので、バッテリーがどれだけ充電されているのか分かりません。色やインジゲーターで段階的で良いのでだいたいの残量が分かるといいなと思います。とりあえず、WF-1000XM3ユーザーは常に充電する習慣を身に付ける必要があるようです。

 

防水機能が付いていない

個人的には気にしていないですが、あるにこしたことはない機能なので希望を込めて。

 

総評

pcに初めて接続したときに音量が小さめになっていて、音質がそこまで良くないのかと一瞬ショックを受けましたが、しっかり設定したらバランスの良い高音質なワイヤレスイヤホンでした。

初めはBoseとの音の特徴の違いに戸惑いましたが、数日使ったら慣れました。

2台同時接続できないのと、残量表示がないのは惜しいですが、それ以外の音質、操作性、装着感、バッテリーは完璧です。あとは耐久性だけ要確認ですが、自然故障なら保証で対応できるので今のところは心配しておりません。

総じて性能が高く、とても使いやすい最高の製品だと思います。何より高級感があり、所有欲を満たしてくれる満足度の高いイヤホンです。買って損はしないです。おそらく次のモデルが出てもまだまだ現役で何年も使えるレベル。ワイヤレスイヤホンデビューするなら間違いなくこれです。

私のワイヤレスイヤホンデビューはWF-1000XM3のおかげで成功しました。

ソニーありがとう。最近はソニーが褒めちぎられているので、もうそろそろBoseにも本気を出して頂きたいとひそかに思っています。ますます両社の最新モデルに目が離せません。

出荷待ちとなっている人気商品。おかげで若干安くなっているので今のうちに購入をお奨めします。

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