2017年8月。ヨーロッパ周遊旅行24日目。午前中にスイスの首都ベルンを観光し、日が傾いてきた頃にルツェルンに到着しました。山々に囲まれ、湖のほとりにあるスイス中部の小さな都市です。
午前中の土砂降りの中の観光で体力を使い果たし、天気も悪かったのでこの日はあまり写真を撮らず、宿泊先までの道のりで立ち寄れる観光スポットをさくっとまわりました。
ルツェルン駅を出るとすぐ目の前にロイス川の河口があり、その上にかかるSeebrückeという橋から右手にルツェルン湖を見渡すことができます。川沿いに建ち並ぶ中世の建築物がとても美しいです。
カペル橋(Kapellbrücke)
ルツェルン駅からロイス川を渡り、徒歩5分で見えてくるのが、ロイス川に斜めにかかる屋根付木造橋の「カペル橋(Kapellbrücke)」です。1333年に城塞の一部として建設した長さ204mのヨーロッパ最古の木造橋です。1993年の火災で一部が焼け落ちてしまったものの、その後同じ姿に修復され、ルツェルンの街のシンボルとして親しまれています。
橋の途中にある34mの八角塔(写真左)は「水の塔(Wasserturm)」と呼ばれ、見張り台、牢獄、貯水塔と時代に応じて様々な使い方がされてきました。
欄干には季節の花のプランターが掛けられています。
橋の中を渡ると、17世紀に描かれたスイスとルツェルンの歴史の板絵が飾られています。この日は天気が悪かったので、橋の写真は次の日に撮ることにしました。
シュプロイヤー橋(Spreuerbrücke)
ロイス川を上流方面に7分ほど歩くと、15世紀に城塞の一部として完成した屋根付木造橋「シュプロイヤー橋(Spreuerbrücke)」があります。カペル橋に比べると小さいですが、橋の中央部に17世紀に作られた礼拝堂が設けられており、67枚からなる「死の舞踊」という物語の絵が描かれています。
ブレた写真しか撮っていなかったため写真はありません。。。
イエズス会教会(Jesuitenkirche)
ロイス川沿いに建つバロック建築のイエズス会教会(Jesuitenkirche)。スイスで最も古い歴史を持つバロック様式教会で、1666年に完成しました。左右対称の尖塔が特徴的です。中には入りませんでしたが、豪華絢爛な内装で天井のフレスコ画が美しいそうです。
ホーフ教会(Hofkirche)
聖レオデガルと聖マウリシウスを祭り、ヨーロッパ最大の大パイプオルガンのコンサートで有名なスイスで最も重要なルネサンス教会の一つ。8世紀に建てられた修道院が1633年に火災で全焼し、現在の教会が1644年に再建されました。2本の鋭い尖塔が特徴的です。全焼を免れた聖母マリアの祭壇が見どころ。
ムゼック城壁(Museggmauer)
ロイス川を渡って北西の小高い丘を登っていくとムゼック城壁(Museggmauer)が現れます。
1386年に築かれ、約900mの城壁と間に9つの塔が建ち並びます。9塔のうちシルマー塔(Schirmerturm)、メンリ塔(Männliturm)、町で最古の時計があるツィト塔(時計塔、Zytturm)の3つは屋上へ上ることができ、ルツェルンの街を見渡すことができます。塔の入場時間は8:00〜19:00で入場料は無料です。
城壁を登ったのですが、塔を登ることができるとは知らず、天気が悪かったとはいえシャッターチャンスを逃しました・・・。
瀬死のライオン像(Löwendenkmal)
自然の岩壁を削って彫った瀬死のライオン像(Löwendenkmal)。フランス革命真っ只中の1792年に、フランス王家のルイ16世とマリー・アントワネットをテュイルリー宮殿で守護していたスイス傭兵約900名が殺到した民衆に虐殺された事件がありました。勇敢な死を遂げたスイス傭兵を偲んで、1821年にデンマーク人の彫刻家トルバルセンが製作しました。
フランス王家とローマ教皇に雇われるほどスイス衛兵は名高く、現在でもバチカン市国の警備にあたっているのはスイス衛兵です。
ライオンの息絶えそうな表情があまりにリアルで印象的です。ヨーロッパ各国で有名な彫刻を見てきましたが、それに引けを取らない作品です。
像の上部には「スイス人の忠誠心と勇気に(HELVETIORUM FIDEI AC VIRTUTI)」というラテン語の碑文が彫られています。
この日は疲れ果ててしまい、予約していた「ルツェルン ユース ホステル(Luzern Youth Hostel)」にチェックインして夕食はスーパーのお弁当で済ませてぐっすり寝ました。
2日目:カペル橋の撮影に再チャレンジ
前日に早く寝たおかげで体力回復。天気も晴れて写真日和です。9時過ぎの電車でチューリッヒへ向かうので、ホステルで朝食を済ませてルツェルン駅に向かいながらカペル橋に寄って30分ほど撮影しました。
スイスは空気が美味しくて、夏でも涼しく、朝は静かで治安も良くて過ごしやすい国でした。物価は優しくないですが、どこでもクレジットカードが使えて現金不要なので楽でした。
また来る機会があれば旧市街もじっくり見たいですね。
カペル橋に着いたので、橋を渡りながら撮影スポットを探します。
橋の上は歩行者の振動で揺れるので、橋の入口の近くで三脚を立てて露光撮影にチャレンジ。
もっとじっくり撮影したかったですが、電車に乗り遅れると困るので、駅に早歩きで向かいながら撮りおさめました。
滞在時間が短く、悪天候や旅の疲れもあってじっくり観光できませんでしたが、静かな避暑地でリフレッシュすることができました。スイスの都市を巡ってきましたが、次でスイス編は終わりです。
ルツェルン駅から電車で国際都市チューリッヒへ移動します。