革ケア、靴磨きに使う布やネル生地を安く量産する

革製品のケアや靴磨きでは、クリーナーや鏡面磨き用ワックスを使う際に布(綿100)やネル生地(フランネル生地、起毛した布)を使用します。

すぐに使えるように切られた状態で数枚1組で販売されていることもありますが、安くはないので総じてコスパが悪く、また、自分で長さや大きさを調節できないのも難点です。

そこで、革製品のお手入れ用の布は

  • 綿100の布:ヨレヨレになって使い古した下着やTシャツを切る
  • ネル生地:通販で大判サイズのネル生地を購入して自分で切る

これで安く量産することができます。

 

ピンキングはさみ(ギザギザはさみ)とは

布は紙を切るハサミでも切ることができますが、ハサミは切れ味を落とさないためにも、切る物の素材で分けた方が良いとされています。布を切るためのハサミは「裁ちばさみ(布切りはさみ、ラシャ切鋏、裁断鋏)」と呼ばれる専用のハサミがあります。

  • 布の糸の方が紙の繊維より頑丈なため、少しでも繋がっている部分があると切れてくれない
  • 布は柔らかいため、ハサミの刃の間に隙間があると噛みこんでしまいやすい

布の方が紙より切りにくいため、裁ちばさみを1本持っておくと重宝します。

裁ちばさみの中でも、布を切ったときに糸くずや糸のほつれが出にくいように刃をギザギザにさせているピンキングはさみと呼ばれるものが、革製品お手入れ用の布を切るのに適しています。

 

ピンキングはさみの選び方

サイズ

布を大きく切り出す場合には、大きめの裁ちばさみの方が切り口がズレにくく、短時間で切ることができるため使いやすいです。また、はさみの大きさが小さすぎると手にフィットしづらいため、ご自身の手の大きさでサイズを選ぶと良いでしょう。

 

重さ

直線を切るのであれば、重い裁ちばさみが向いています。ハサミ自体の重さを活用して、机の上に刃を置いて布を挟んで刃を閉じれば、力を掛けずに綺麗な直線上に切ることができます。曲線を切り出す場合は、軽めの裁ちばさみのほうが使いやすいため、使用用途に応じて選びましょう。

 

素材

ステンレス製は錆びに強く、入念なお手入れも必要ないので、安価な価格で販売されており人気の素材です。ただし、安いステンレス製品を選ぶと切れ味が長持ちしないこともあるので、レビューの高い製品を選ぶと良いでしょう。

全鋼や着鋼と呼ばれる素材は、刃が鋼でできているため、切れ味が良く、重量があるため、力を入れずにサクサクと切り出すことができます。また、研ぐことで切れ味を戻すことができる素材のため、長く使い続けることができます。ただし、ステンレスに比べると錆びないようにお手入れに気をつかう必要があります。

 

刃の形状

出典:https://item.rakuten.co.jp/auc-my-mama/004/?s-id=ph_pc_itemname

ピンキングはさみは刃の形状がいくつかあり、「ギザギザ」、「波型」、「スカラップ」などがあります。切り口の模様で選びますが、ギザギザ刃が切れ味や布のほつれ留め効果が最も高い気がします。また、価格が安くて販売数が多いのもギザギザ刃です。

ギザギザ刃は、切り口の大きさが3mmや5mmなど選ぶことができます。小さな布や短い長さを切る場合は切り口が小さいほうが良いですが、革製品お手入れ用の布を切るのであれば5mmでサクサク切ったほうが使いやすそうです。

 

【レビュー】布やネル生地を切ってもほつれにくい!「ピンキングはさみ」(手作り工房 MY mama ギザギザ刃)

  • ブランド:手作り工房 MY mama
  • 商品名:ピンキングはさみ ギザギザ5mm
  • サイズ:全長約23.5cm、刃9cm、持ち手小3cm、持ち手大7cm
  • 刃の素材:ステンレス
  • 生産国:中国
  • 定価:1,180円(税込)

 

ピンキングはさみを通販で探したところ、楽天とアマゾンで最もレビュー件数が多く、評価が高くてお手頃価格だったものが、手作り工房 MY mamaのピンキングはさみでした。2019年の夏に購入して1年以上使用しています。

 

刃は5mm幅のギザギザを選びました。

 

最大に開いた状態。柄はABS樹脂のため軽いです。開閉は少し固いですが、ストレスになるほどではありません。

 

全長約23.5cm、刃9cm、持ち手小3cm、持ち手大7cm。持ち手大のほうに指4本が入るので軽い力で切ることができます。左手に持ち替えても問題なく使えたので、左利きの型も使えると思います。

 

使い古した下着のシャツを切ってみました。糸のほつれなく切れます。

 

紙を切る普通のはさみで切ると、このように糸くずが大量に発生します。特にネル生地を切ると長いヒモ状の糸のほつれが目立ちます。

ピンキングはさみで切ると、糸のほつれはできません。ただし、短い糸くずはゼロにはならず、量は少ないですが発生します。普通のハサミで切ったときに比べれば掃除は楽です。

 

クリーナーの汚れ落としやクリーム後の乾拭きは下着など綿100の布、靴磨きの鏡面処理は起毛したネル生地が適切のため、ネル生地は通販で購入した大判のものを都度切って使っています。

 

布を切るストレスを解消してくれるはさみ

私は裁縫はしないので、革・靴磨き用の布を切るためだけにこのピンキングはさみを購入しましたが、布を切るときのストレス(糸のほつれ、糸くずの大量発生、布の切りにくさ)を解消してくれる、1本あると便利なアイテムです。

月1、2回しか使用していないため、特に何の手入れもしていませんが、1年以上経った今でも切れ味は落ちていません。鋼の本格的な裁ちばさみを買うのは勇気が要りますが、ステンレス製なら高くもないし、お手入れも必要ないので、初めての1本にオススメです。

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