Panther(パンサー)
1964年、東京オリンピックの年に誕生したスポーツシューズブランド「Panther (パンサー)」。オリンピックの開催によってスポーツ競技人口が増加することに着目し、トレーニングシューズを開発しました。
ブランド名の「Panther(黒豹)」をイメージした俊敏さに溢れるデザインと軽快なフォルムで、1970年代にはトレーニングシューズの代名詞として多くのトップアスリートから愛用され、また、全国の学校指定靴としても幅広い層から愛されました。
時代の流れとともにブランド休止していましたが、2016年に復刻モデルとともに復活。復刻モデルはデザインが現代的にアップデートされることが多い中、オリジナルのディテールをを忠実に再現しています。
メイドインジャパン!「GT DELUXE “made in JAPAN”」
復刻したパンサーにはいくつかモデルがありますが、私のオススメは「PANTHER GT DELUXE」です。
「Panther GT Deluxe」は1977年にトレーニングシューズとしてリリースされました。スエードをアッパー素材に採用し、側面の白い補強パーツが機能性とデザイン性において、パンサーのアイコンになっています。
2016年に満を期して復活を果たした「Panther GT Deluxe」はMade in Japan(メイドインジャパン)。福島県にある工場で、裁断、縫製、成型まで60の工程を経て製作されています。
1.アキレス腱を保護する「ドッグイヤー」
「ドッグイヤー」と呼ばれるヒールタブを付けており、スムーズな足入れとアキレス腱の保護の役割を果たします。一般的なスニーカーには見られない特徴の一つです。
2.アッパーのスエード染色加工
アッパー素材に採用されているスエードには、クオリティーコントロールが難しく、個体差が出てしまうため一般的に採用を見送る事の多い「染色加工」を施しています。これにより、オリジナルカラーからインスパイアされたカラーリングのまま、深みのある色合いを表現することができています。また、側面のストライプには上質なスムースレザーを採用しています。
3.機能性に特化したインソールとアウトソール
インソールには、「衝撃吸収性」、「耐久性」、「通気性」、「防臭性」に優れるOrthoLite(オーソライト)社製のオープンセルポリウレタンを使用しています。アウトソールには、軽量性や耐摩耗性に優れたスポンジソールを採用しています。
「GT DELUXE NVY/WHT(ネイビー)」を5年間履いた感想
2016年に復刻版が販売されるという記事を見かけ、その見た目に一目惚れして大学2年の誕生日に購入した「GT DELUXE “made in JAPAN” NVY/WHT」。誰とも被らず、素材がスエードで子供っぽくないところが好みで、それまでスニーカーを履かなかった私のお気に入りになりました。
素材の良さを活かしたシンプルなデザイン
発売から40年以上経っているアーカイブデザインをベースに、アッパーの素材をスエードにすることで、子供っぽい、若い印象を受けやすいスニーカーを大人上品なものに仕上げています。素材の良さを活かしてデザインはシンプル。
昨今の原点回帰、クラシックファッションブームも一役買っているかもしれませんが、留学中は見知らぬ人たちからもスニーカーのデザインを褒められることが多かったです。
あまりにお気に入り過ぎて、履きつぶしてボロボロにしてしまったのですが、メンテナンスして復活させ、5年以上履き続けています。
スポーツシューズ老舗の実力が表れる実用性、履きやすさ
スニーカーなので、実用性がないと困ります。「GT DELUXE 」は上述した通り、オーソライト製のインソールを使用しており、衝撃吸収性、耐久性等に優れます。中でも、通気性と防臭性はかなり効果を感じます。スエード靴は蒸れやすいですが、このスニーカーはアッパーに通気口がないにも関わらず、蒸れることがありません。また、靴を脱いだ時や履くときに「臭い」と思ったこともありません。
アキレス腱を保護するドッグイヤーは、夏場に浅履きソックスを履いたときは肌が露出するので、その時にアキレス腱を保護してくれます。
全体的に柔らかめで動きやすいです。もちろん走ったりもできますが、アウトソールはそこまで分厚くないため、本格的なランニング用というよりは、カジュアルファッション用です。
スエードのため、雨をはじきます。防水性はピカイチで、水が浸透することはありません。
良心的な価格
デザインも実用性も完璧で何一つ文句有りません。日本製でこれだけのクオリティで¥ 15000(税抜)という価格までも良心的。カラーもいくつかあるので、家族や恋人とペアで揃えるのもありだと思います。
パンサーのサイズ感、フィッティング
私の足は25.5cmくらいですが、パンサーのスニーカーは27cmを履いています。これでちょうど〜ちょっと緩いくらいです。足のサイズ+1cmがちょうど良いと思いますが、可動域が欲しい人は足の長さ+1.5cmがオススメです。
私の靴は6年目に突入しましたが、ボロボロの状態でもメンテナンスすればここまで綺麗になってまだまだ履くことができます。1970年代当時を懐かしむスニーカーファンから、現代のスニーカー愛用者まで、幅広い世代にぜひ一度履いて欲しいブランド、モデルです。