中尾アルミ製作所
中尾アルミ製作所は、1958年(昭和33年)に中尾富美夫氏が創業した業務用厨房用品メーカー。鍋を手で打ち出して加工していた時代に、日本で初めて大型ドローイングプレスを導入し、純度の高い国産アルミを一定の圧力で均一にプレスすることで、高品質なアルミ厨房用品を生産することに成功しました。
中尾アルミの製品は板厚が厚く均一なため、耐久性が高く、熱が均等に伝わり焼きムラが無いのが特徴です。「鍋のベンツ」と称され、ホテルオークラ、帝国ホテル、プリンスホテル、ホテルニューオータニなど、日本を代表する一流ホテルやレストランの厨房で欠かせない存在となっています。
アルミパンを使うメリット
1.軽い
アルミは一円玉にも使われていることからわかる通り、とても軽い素材なので、鍋ふり、煽りやすいです。
2.熱伝導率が高く、火力調整しやすい
熱伝導が高く、保温性が低いので、余熱に神経質にならずに絶妙な火加減を調整しやすいです。鉄のフライパンでは焦げやすいニンニクも焦がさずきつね色にできます。
3.食材が見やすい
表面が銀色なのでソースやオイル、食材の色や状態が見やすいです。綺麗に発色する食材を調理しているだけで料理が楽しくなります。
高温には弱く、食材がくっつきやすいので、じっくり炒めたり煮たりすることには向いていないですが、ソース作りや和えることに特化していることからパスタ専用のサブフライパンとして使われることが多いと思います。
【レビュー】中尾アルミ|パスタ料理が楽しくなるアルミフライパン「打出キング 24cm」
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これまでパスタ作りにはイマイチ熱が入らず縁遠かったのですが、参宮橋にあるレストラン「Regalo(レガーロ)」のシェフの小倉さんのYoutube動画にハマり、本格的なパスタを作りたくなった勢いでアルミパンを購入しました。
アルミパンのメーカーは他にもありますが、プロユース向けで知名度の高い中尾アルミでも他と価格があまり変わらなかったので、せっかくなら良いモノをと思い選びました。
サイズはいくつかありますが、オススメは1〜2人前にピッタリな24cm。各サイズごとに、別売りの専用蓋もあります。
底面に打出しが施されており、強度、熱伝導を上げたハイクラスアイテム。3mmと厚めのアルミ材が熱ムラ無く料理を仕上げてくれます。
本体と持ち手は3本のビスでしっかり取りつけられており、びくともしません。
普通のフライパンよりも持ち手の傾斜が高く、深さも5cmあるので煽りやすい設計になっています。
持ち手は、本体部分とは異なるマットな質感。見た目ほどザラつきはありません。持ち手の先には、大きめの穴があいており、吊り下げて収納が可能。
底の裏側はロゴとサイズが刻まれています。
耐久性を上げて欠けにくくし、具材やソースが垂れないよう注ぎやすくするため、縁がわずかに外側にカールしています。
アルミパンを使ってみた感想
上述したアルミパンのメリットの通りですが、食材が見やすく、火力調整が簡単で軽くて煽りやすいです。銀色のフライパンはプロの料理人が使っているイメージがあるせいか、料理がうまくなった錯覚を味わえて楽しいです。
持ち手が熱くなるので、布やミトンは必須です。
早速週末に動画の見よう見まねでパスタを作りました。プッタネスカは水分調整に失敗しましたが、どちらもとても美味しくできました。アルミパンのおかげでパスタ料理が楽しく美味しくワンランク上がりました。
アルミパンのお手入れ
炒め物に使うわけではないので、使い始めの油ならしは不要です。
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普段の洗い方はこれだけ。アルミは酸化しやすい金属なので料理をしたらなるべく早く空けます。また、硬いたわしや金属たわしを使うとキズが付くので使用は避けます。
アルミは空気や水に触れると酸化して酸化被膜を形成し、黒く変色していくことがあります。アルミ表面が腐食から守られている証拠で害はないですが、気になったらクレンザー等で磨くと綺麗に取れます。また、お米のとぎ汁と野菜の皮、葉切を5分程度煮立てると皮膜が出来て黒くなりづらくなります。
アルミパンは耐キズ付き性は低いので使っていくうちに細かいキズは出来ます。ピカピカでキズ一つ無いアルミパンも美しいですが、経年変化したものもまた味があって愛着が沸きそうです。
自炊生活を豊かにしてくれるアルミフライパン
炒め物や煮物には使いにくいですが、ソース作りと和える料理、とりわけパスタ料理に特化しており、サブフライパンとして自炊生活をワンランク上に上げてくれます。
キッチンに掛けておくだけでさまになるので所有欲も十分満たしてくれます。しばらく週末はパスタ料理で固定になりそうです。
オススメ度:★★★★☆(4.0/5.0) |