ARNE JACOBSEN(アルネ・ヤコブセン)

ARNE JACOBSEN(アルネ・ヤコブセン)は、20世紀を代表するデンマークの建築家兼デザイナー。今日の北欧デザインに大きく影響を与えており、アントチェア、セブンチェア、エッグチェアなどヤコブセンがデザインした椅子は時を越えて愛されています。

1927年にデンマーク王立芸術アカデミーを卒業後、数々の建築物を手がけ、1950年からはデンマークの家具メーカー「フリッツハンセン社」とともに家具デザインを開始し、傑作を作りあげました。

 

デンマーク鉄道の駅で普及した「STATION」

アルネ・ヤコブセンがデンマーク最大手の電気機器メーカー「Lauritz Knudsen(ラウリッツクヌーセン社)」のために製作したテーブルクロックのなかに、誰が見ても一目で時間がわかるシンプルなアラビア数字のフォントを使用したテーブルクロックがありました。

視認性の高いデザインが評価され、1943年にはデンマークの鉄道の駅に採用され、「STATION」と呼ばれるこのクロックデザインは発表後瞬く間にデンマーク国内へ広がっていきました。

アルネ・ヤコブセンの没後、海外の製造業者に渡っていたヤコブセンクロックの製造権をデンマークのROSENDAHL社が獲得し、オリジナルデザインを甦らせるため、Lauritz Knudsen社のシニアスタッフと共に復刻プロジェクトを結成。オリジナル製品のデザインに忠実に、70年以上の時を経て「LK」、「ROMAN」、「STATION」、「BANKERS」、「CITY HALL」の製品化を実現しました。

 

アルネ・ヤコブセン|文字が見やすい掛け時計「STATION(ステーション)」レビュー

  • デザイン:ARNE JACOBSEN(アルネ・ヤコブセン)
  • 製作:ROSENDAHL COPENHAGEN
  • 商品名:WALL CLOCK / STATION
  • サイズ:直径29cm/厚さ6.3cm
  • 重量:約756g
  • 機構:RYTME、日本製ムーブメント
  • 素材:ミネラルガラス、アルミニウム
  • 生産国:中国
  • 定価: ¥48,400(税込)

スマホや腕時計で時間を確認することはできますが、パッと見で時間が把握できる掛け時計はあると便利です。インテリアとしても導入したかったので、いくつものブランドの掛け時計を比べた結果、デザインで一目惚れしたARNE JACOBSEN(アルネ・ヤコブセン)の「STATION(ステーション)」が気になっていました。

掛け時計にしてはかなり高価なのでなかなか手が出ませんでしたが、楽天ポイントとクーポンで背中を押され、思いきって購入しました。

 

アルネ・ヤコブセン|文字が見やすい掛け時計「STATION(ステーション)」レビュー

専用の段ボールケースに単三電池1本と保証書が付属しています。保証期間は1年。

 

「STATION(ステーション)」のサイズ感

アルネ・ヤコブセン|文字が見やすい掛け時計「STATION(ステーション)」レビュー

サイズは直径16cm、21cm、29cmの3種類あり、私が購入したのは一番大きな29cm。

直径定価
29cm¥48,400リビングやダイニングなど10畳以上の広さがある部屋向き。存在感があり、文字も見やすい。
21cm¥40,7006〜9畳のワンルームや寝室など一人暮らしの部屋向き。
16cm¥36,300デスク周辺やキッチンなどに。立て掛けて設置するのにも向いている。

21cmと29cmで迷いましたが、文字盤の見やすさやインテリアとしての存在感の大きさが欲しかったので29cmを選びました。一人暮らしの部屋なら21cmでも十分だとは思いますが、レビューを見ると「十分な大きさ」、「思ったより小さかった」と賛否両論だったので、大は小を兼ねるということで29cmを選んだというのもあります。好みと予算で選べば良いと思います。

 

アルネ・ヤコブセン|文字が見やすい掛け時計「STATION(ステーション)」レビュー

裏面はアルミを採用しており、マットな質感。ROSENDAHL社のロゴと「DESIGNED BY ARNE JACOBSEN IN 1939 FOR LAURITZ KNUDSEN MADE BY ROSENDAHL ORIGINAL STATION CLOCK」の文字が刻印されています。

 

アルネ・ヤコブセン|文字が見やすい掛け時計「STATION(ステーション)」レビュー

スライド式の蓋を回転させて開けると、ムーブメントが収納されています。日本製のクオーツムーブメントを採用しています。付属の単三電池を入れると静かに歯車が回り始めました。

ムーブメント本体の左下にある歯車を回転させて時刻を調整します。時計の精度は24時間で±0.5秒。

 

アルネ・ヤコブセン|文字が見やすい掛け時計「STATION(ステーション)」レビュー

針金の引っ掛けフックに掛けて設置します。

 

一見どこにでもありそうなモノトーンのシンプルなデザインだからこそ、細かいディテールにこだわりが見受けられます。

高級感のあるガラスを採用し、かつ、平坦ではなく湾曲させることで立体感が生まれ、美術品のような佇まいです。枠もプラスチックではなくアルミで統一されています。内側はステンレスケースと一体型を実現した文字盤で、こちらもわずかに湾曲しており、曲面に直接文字が印刷されています。

 

両端が太く間が細い槍のような針はスタイリッシュで格好良く、指された文字が一目で分かります。これが棒状だとメリハリが生まれないので、視認性とデザインを両立した計算し尽くされたデザインだと感心します。

 

部屋のどこからみても、時刻を一瞬で把握することができます。今まではベッドで目が覚めたらスマホを手にとって時刻を確認していたのですが、今はすぐ時計が目に入るので便利になりました。また、秒針がなく、ムーブメントも静かなのでカチカチ音がしないのも気に入っています。

 

流行に左右されない、視認性の高いシンプルな掛け時計

アルネ・ヤコブセン|文字が見やすい掛け時計「STATION(ステーション)」レビュー

1939年に発表され、デンマークの駅で愛されてきた時計が時と場所を越えて自分の部屋にあると考えると何とも感慨深いです。シンプルなデザインなのにいつ見てもじっくり眺めたくなります。

掛け時計に求めることは見やすさと愛着を持てるデザインだけですので、そういう意味では流行に左右されず、視認性と飽きのこないデザインの「STATION(ステーション)」は良い時計です。

約5万円という価格は本体のシンプルなつくりを考えると少々お高い気もしますが、デザイン料だと割り切っています。今後も引っ越し等で生活環境が変わることもあるかと思いますが、どこに住んでも一生使い続けたいと思います。

 

オススメ度:★★★★☆(4.0/5.0)

コメントする

コメントを書く
名前