LOUIS VUITTON(ルイ・ヴィトン)
ルイ・ヴィトン(Louis Vuitton Malletier)は、1854年にフランスのマルティエ(スーツケース職人)のルイ・ヴィトン(Louis Vuitton)が創業したファッションブランド。
高級ブランド業界にはLVMH、Kering、Richemontという三大勢力グループがあります。ルイ・ヴィトンはLVMH(モエ・ヘネシー・モギビッシュルイ・ヴィトン)グループの中核ブランドです。LVMHは最近ティファニー(TIFFANY & CO.)を162億ドル(約1.7兆円)で買収したことが記憶に新しいです。
創業当時はトランクケースを製作しており、世界中の王族に重用されました。数々の万国博覧会で評価され、今では世界で最も有名なブランドと言っても過言ではないほどのブランドにまで上り詰めました。
LOUIS VUITTON(ルイ・ヴィトン)の柄・素材
モノグラム
ルイ・ヴィトンといえばこの柄。1896年、2代目ジョルジュ・ヴィトンにより商標登録された「モノグラム・キャンバス」。ルイ・ヴィトンのイニシャルである「L」と「V」を加え、厳密な規則性をもってパターンが作られています。クラシックアイコンとして、登場から120年以上、今もルイ・ヴィトンの象徴となっています。ちなみに、日本の家紋からインスピレーションを受けてできた柄です。
ダミエ
エピ
タイガ
私はルイ・ヴィトンが大嫌いだった
私はルイ・ヴィトンに対して良いブランドイメージを持っていません。ブランドに目覚めた小6〜中学生まではハイブランドを崇拝していました。しかし、ファッション雑誌を読みあさり、服を買い、自分のファッションの価値観を確立していくと、ブランドロゴを前面に出しているハイブランドは私の好みとはかけ離れた存在だと認識するようになりました。
派手なデザイン、品質と乖離のある価格設定など有名ハイブランドを敬遠する理由はいくつかありますが、その中でも最も大きなものが「上品さが失われた低いブランドイメージ」です。
ルイ・ヴィトンをはじめとする人気ハイブランドは、良くも悪くも誰もが知っている超有名ブランドで高い知名度を誇ります。それ故にこれらのブランドは老若男女問わず愛用者が多く、ユーザーの層も様々。小物類は背伸びすれば手が出せる価格帯であるため、10代の学生が身につけているケースも少なくありません。一歩外に出ればルイ・ヴィトンを見つけることができます。
ビジネスとしては申し分ないブランド認知度だとは思いますが、顧客が多岐に渡るために、一貫したブランドイメージを保つことができません。「上品さ」「高級さ」を売りにしたとしても、商品を使うユーザーもブランドイメージに影響するため、そこにズレがあれば理想のブランドイメージとは真逆の印象がブランドにつきまといます。人気ブランドになればなるほど、偽物のコピー商品が出回ったり、中古品や並行輸入品が叩き売りされていたりとブランドイメージを毀損するものが出てきます。
人と被るのが嫌な天邪鬼の性格もあるかもしれませんが、ルイ・ヴィトンのユーザーで私が憧れる方がいなかったということもあり、自分の中でブランドに対する嫌悪感がつのっていきました。
※まわりの人を不快にさせなければ、人が何を身に付けようとその人の自由だと思います。これは大前提です。あくまで、私個人のブランド価値観です。ビジネスは需要と供給で成り立っており、そこには熱意を持って仕事をするデザイナー、職人、そして消費者がいることは事実です。
父親から受け継いだタイガ・レザー二つ折り財布
ルイ・ヴィトンに対して私が良いイメージを持っていないということを書きましたが、そんな私はルイ・ヴィトンの財布を使っています。矛盾していますね笑
この財布は父親から高校1年生の時に譲り受けたもの。父親が新婚旅行でフランスを訪れた際に購入したもので、それから25年以上経ちます。2,3年使ったようですが、その後長財布に買い換えて、この二つ折り財布を使わなくなりお蔵入りしていました。
そして時が経ち、私が高校生になり、偶然押し入れから見つけたこの財布を譲ってくれました。財布は内側が加水分解して革がボロボロに剥がれ落ちており、とても今すぐ使える状態ではありませんでしたが、近くのルイ・ヴィトン正規店に持ち込んで3万円かけて修理してから譲ってもらいました。
モノグラムやダミエといった一目でルイ・ヴィトンだと分かる主張の激しい柄ではなく、落ち着いたタイガー・レザーだったので、「これなら悪目立ちしなさそうだ」とありがたくもらいました。
大学生になっていよいよ有名ハイブランドを敬遠するようになると、財布を買い換えたくなりました。当時はスマイソンの長財布を買おうと思っていたのですが、この財布が使えなくなる前に買い換えるのはもったいないということで、もう少し使い続けることにしました。
そうこうしているうちにあっという間に時は経ち、父親からこのタイガの二つ折り財布を譲り受けてから約9年が経ってしまいました。
2021年で10年が経ち、この節目でヴァレクストラの長財布を購入しましたが、このルイ・ヴィトンの財布がとても丈夫で全くへたらず状態が良いので、もうしばらく使い続ける予定です。
色は深い緑色。スペインとフランスに工場のあるルイ・ヴィトンですが、この財布はmade in France。父親が購入してから25年以上経っている立派なヴィンテージ財布となりました。一度修理したとはいえ、クリームやブラッシングなどのケアを一切行わず、毎日使い、ここまで良い状態を保っているのは驚きです。
保険証、免許証、銀行カード、クレジットカード3枚の最低限必要な6枚を入れています。小銭入れはないのでお札だけ入れています。
端にルイ・ヴィトンのロゴがさりげなく付いています。
薄くて軽く、ステッチも細かくてつくりが丁寧です。
ルイ・ヴィトンも昔は熟練の職人が一つ一つの製品を手作業で製作していました。数は生産できませんが、ルイ・ヴィトンが品質の良さで世界に認知されていったのはこのおかげです。
しかし、2000年代に入り、多種多様なデザインの製品を大量生産するビジネスにシフトし始め、「リーン生産方式」を導入して機械化も進めながら効率的に生産するようになりました。また、技術が乏しい職人でも簡単に縫製できるように素材を薄くしたり、内部の革のグレードを落とし顔料で隠す、もしくはPVCを革の代替素材として使用するなどコストカットをするようになりました。そのため、近年のルイ・ヴィトンの製品の質は昔のものに比べて落ちているのが実情です。(それでもハイブランドだけあってそれなりの品質だと思います)
この財布はどういう生産背景でつくられた物か分かりませんが、23年以上前のものだと考えるとそれなりの品質のものだったのではないかと思います。タイガ・レザーは牛革で、PVCのように加水分解が早く進むことはないため、10年経っても全くボロボロになっていません。
この財布はおそらく新品では出回っていないため、人と被ることもなく、一見ルイ・ヴィトンだとは分かりにくいです。これがモノグラムやダミエだったらすぐ買い換えていたと思います。
あんなに嫌いだったルイ・ヴィトンも、10年も使ってみると愛着が沸きました。購入当時から25年、私が持つようになって10年も経って、一度修理しているとはいえ、ここまで状態が良いのは品質の良さは確かなようです。少なくとも「良いものを長く使う」という私の価値観には合っているようです。
社会人3年目になり、二つ折りから長財布に切り替えたかったので、ヴァレクストラの財布を購入しましたが、この財布がまだまだ現役なので、サブ財布として使い続けて、父親と同じくいつか子供に譲りたいななんて思っています。
ルイヴィトンは嬉しがりの様で嫌いだが
とにかく強いので長年使っています。
コメントありがとうございます。
ルイヴィトンは本当に耐久性が高いですよね。
財布を新調しましたが、ルイヴィトンの状態が良いので11年目も未だに現役です。