AVN（エーブイエヌ）
AVN（エーブイエヌ）は2013年にフランスのノルマンディでOlivierとArturの二人によって発足されたデニムブランド。正式名称はAtelier de la Venise Normande。デニムの語源はフランス語のセルジュ・デ・ニーム（＝ニームの綾織り）から来ており、フランスがデニム発祥の地とされています。現在フランスでデニムを生産しているメーカーはたった2つしかなく、AVNは古くからのデニムづくりを踏襲し、高品質なモノづくりを続けています。
ジーンズ生地のセルビッジキャンバスは、生のキャンバスと100%インディゴ染めにこだわっており、自社生産の生地だけでなく1938年創業の老舗デニム生地ブランドのカンディアーニ社の生地も使用しています。
【レビュー】AVN（エーブイエヌ）｜洗練された本物のフランスデニム「セミスリム」
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初めて雑誌で見かけた時から気になっていたAVNのデニム。ドレススラックスばかりのクローゼットに飽きていたところ、ちょうど年末にセールにかかっていたので、満を期して購入しました。
私が購入したのは縦糸黒×横糸生成りのブラックデニム。インディゴ、ブラック、ホワイトのカラー展開もありますが、個人的には真っ黒でも青でもない濃いインディゴのような深い色合いのこのカラーがドンピシャの好みでした。
ディテール
ブランドタグ
ウエストの内側にブランドタグが縫い付けられています。フランス製、綿100%。
コインポケット
右の内側にコインポケットと呼ばれる小さいポケットがあります。懐中時計（その後は硬貨）を入れていた名残のディテールです。両端はリベットと呼ばれる鋲で留められています。
メタルボタン
全体のきれいめな雰囲気を壊さないようにAVNのデニムのメタルボタンにはブランドロゴ等の刻印はありません。
ボタンフライ
フロントフライはボタンフライ。ジッパーのほうが着脱しやすくて実用的ですが、ボタンフライは耐久性が高いというメリットがあります。生デニムのディテールを忠実に再現したメーカーのこだわりですね。
フロントフライのメタルボタンは高さがあるので、ボタン掛けしやすいです。
スレーキ
英語のsleek（＝滑らかな）が語源で、ポケットの内布のこと。素材は様々ですが、AVNのデニムには丈夫な生成りのコットンツイル生地が使用されています。
カンヌキ留め
股下、バックポケット上部、ベルトループ上下に補強のためのカンヌキ留めが施されています。
革パッチ
革パッチにはAVNのロゴが刻印されており、トリコロールのフランス国旗タグがアクセントになっています。
バックポケット
バックポケットの位置が少し下になっており、着用した時にポケットが水平になるようになっています。また、上部のダブルステッチの位置を少し下にずらしていたり、角張ったデザインになっているのも特徴です。
ロック留め
インディゴカラーのデニムはサイドシーム（外側の縫い目）の裏がセルビッチ仕様（デニム生地の端のほつれ止め。通称「耳」と呼ばれ、赤いステッチのものは「赤耳」と呼ばれる）になっていますが、私が購入したブラックデニムは耳無しで生地端にロック留めが施されています。
チェーンステッチ
裾の縫い目は黒糸のチェーンステッチで仕上げられています。デニムの裾処理ではよく用いられる仕様で、鎖のように見えることから名付けられた、丈夫で耐久性が高い縫い方です。そのまま着るには丈が長かったので、裾上げに持っていきましたが、同じように黒糸のチェーンステッチで仕上げてもらいました。
生地の縮みは心配なし
AVNのデニムはワンウォッシュ（生地を一度洗ってから縫製）のため縮みはほとんど出ないようです。色落ちはこれから洗濯したり着倒してまたレビューしたいと思います。
シルエット・サイズ感
171cm、60kg、ウエスト78cmでインポート物のパンツは44〜46サイズを着用していますが、AVNのデニムは29でぴったりでした。股下は71cmで裾上げしています。
| サイズ | ウエストcm | 股上cm | 股下cm | 裾幅cm |
| 29 | 78 | 26.5 | 79 | 16 |
| 30 | 80 | 27 | 80 | 16.5 |
| 31 | 82 | 27 | 80 | 16.5 |
| 32 | 84 | 27.5 | 81 | 17 |
| 33 | 86 | 28 | 81 | 17.5 |
| 34 | 88 | 28 | 82 | 18 |
モデル名は「Semi Slim（セミスリム）」。名前の通り、裾にかけて少しテーパードがかかった綺麗なシルエットです。色落ちやダメージ加工が強かったり、スキニージーンズやワイドシルエットのデニムは苦手なのですが、このAVN（エーブイエヌ）のデニムは太すぎず細すぎず、生地の色合いも濃いめでモダンで洗練された見た目で、まさにフランスデニムといった感じ。
Semi Slim（セミスリム）よりやや太いシルエットのStraight（ストレート）やWIDE（ワイド）も展開しています。
流れるようなヒップラインの曲線も綺麗です。
表側はハリコシがありしっかりデニム感がありますが、中は程よく柔らかく、着用していて硬さやゴワゴワ感は感じません。センタークリースを入れて綺麗に着たいアイテム。ロールアップしてスニーカーやローファーと合わせても良さそうです。
Jeanik（ジーニック）のデニムジャケットと合わせてデニムonデニムでコーディネートしてみました。意図せずロゴ無しのメタルボタンのディテールが共通していて相性が良いです。
ヨーロッパ、フランスの雰囲気を感じさせてくれるデニム。これからの経年変化が楽しみです。
AVN（エーブイエヌ）取り扱いショップ
| オススメ度：★★★★☆（4.0/5.0) |
