ヨーロッパ周遊旅行21日目。イタリア本土を北上してミラノに来ました。ミラノ中央駅に22時に到着。この日はそのままホステル(Mio Hostel)に直行して就寝。宿泊当時は2泊で27ユーロでした。中心地から離れていますが、メトロで移動できるので不便は感じませんでした。
ミラノの観光はつまらない?
イタリアの主要都市ミラノは、商業・工業・金融の街として国際的に著名な都市です。また、モードなど世界のファッションの発信地としても有名です。
ミラノは、古代ローマや中世ヨーロッパといった「これぞイタリア!」な街並みや芸術品が少なく、フィレンツェやヴェネチアなどと同じイメージで訪れると「ミラノはつまらなかった」という印象が残りがちです。かくいう私も、2017年当時は観光と写真目的で旅をしていたので、「ミラノはドゥオーモ以外に大きな見どころはなかったな」という印象でした。それもそのはず。観光スポットがあるとはいえ、ミラノはあくまで商工業の街です。観光が主要産業の街と比べるのはナンセンスでしょう。
観光客がイメージするイタリアの都市ではないかもしれませんが、ミラノは現代のイタリアを知るにはうってつけです。ファッション、デザイン、モダン建築などに興味がある方は十分に楽しめると思います。イタリア本土は電車を利用して移動できるので、フィレンツェなどの観光都市と合わせて旅行計画に入れて、ミラノは定番観光スポットを半日〜1日でサクッとまわるのもオススメです。
今回、時間に余裕を持ちながらミラノを1日で観光したので、ドゥオーモなどオススメの見どころスポットを紹介します。
ミラノの観光は一日乗車券が便利
ミラノの観光は余裕をもってスケジューリングしていたので、この日は遅めに起床。ホステルで朝食をとり、9時半に出発しました。
ミラノは地下鉄、トラム、バスの公共交通機関が発達しているので、一日乗車券を購入してまわるのが便利です。私が訪れた2017年当時は券売機で購入する必要がありましたが、現在はアプリで購入することもできるようです。
チケットは距離で値段が変わるゾーン制になっていますが、主要観光スポットは中心のMi1-Mi3内にあるため、その範囲でチケットを購入すれば問題ありません。
チケットの種類 | 料金 |
1日券(24時間券) | 7ユーロ |
3日券(72時間) | 12ユーロ |
アプリを使った事前購入など詳しくは↓こちらのサイトがわかりやすいかと思います。
【ミラノ】地下鉄/トラム/バスのチケット料金、買い方、アプリの使い方ガイド
ミラノ(Milano)の地下鉄(メトロ)、トラム、バスを乗る時に必要になる切符の料金や買い方、また公式アプリでチケットを購入する方法を紹介します。 ミラノは地下鉄、トラム、バスの交通網が発達しています。公共交通機関を使いこなすと、ドゥオーモ、スフォルツェスコ城、最後の晩餐があるサンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会など
スフォルツェスコ城
まず始めにやって来たのはミラノ最大のルネッサンス建築「スフォルツェスコ城」。1450年にヴィスコンティの居城をミラノ公国を統治したスフォルツァ家が城塞へ改築しました。1796年にこの地を征服したナポレオンによって一部破壊されたものの、修復して現在に至ります。城の中は博物館や美術館としても公開されています。
営業時間・入場料
営業時間 | 入場料 | |
城 | 07:00 – 19:30 | 無料 |
博物館 | 09:00 – 17:30 ※最終入場17:00 |
|
※最新情報は公式サイトをご確認ください。
ロッケッタ(糸巻き)の中庭
城内の左右にそれぞれ中庭があり、その一つが「ロッケッタ(糸巻き)の中庭」です。四方を高い城壁に囲まれており、天井の模様が特徴的な回廊があります。
スフォルツェスコ城内の博物館・美術館
スフォルツェスコ城の中には、10を超える博物館・美術館があります。写真右下に看板が見えますが、ミケランジェロが亡くなったとき工房に置いてあったとされる未完の傑作「ロンダニーニのピエタ」とレオナルド・ダ・ヴィンチが設計した「板張りの間」(現在修復中)が見どころ。
城内の入場は無料ですが、博物館は有料のため、チケット売り場で入場券を購入します。
ピエタは気になりましたが、ここ数日イタリアの芸術品をたくさん見てきてお腹一杯だったので、今回は城内見学だけしました。
フィラレーテの塔
スフォルツェスコ城の正面にあるのが、高さ109mのフィラレーテの塔です。噴水とセットで撮影すると良い感じです。
城だけの見学であれば30分で十分でした。
ミサンガ、キーホルダーを売ってくる人に要注意
スフォルツェスコ城の観光で注意が必要なのが、ミサンガやキーホルダーを売ってくる人です。正門の噴水あたりにたむろしていました。勝手にミサンガを腕につけてきて代金を要求するミサンガ売りや、主要観光スポットの金属キーホルダーをジャラジャラさせている人たちはフランスなどでもよく見かけます。ある意味ヨーロッパ観光の風物詩です笑
噴水前で写真を撮っていたら、黒人のミサンガ売りが近づいてきたので、そそくさと退散しました。話しかけられるとしつこくつきまとわれそうなので、周りを見渡して距離を保つと良いでしょう。
Ago, Filo e Nodo(針と糸と結び目のオブジェ)
スフォルツェスコ城の近くで見つけたオブジェ。何となく写真を撮りましたが、後で調べたらミラノのシンボルだったようです。
「Ago, Filo e Nodo(針と糸と結び目のオブジェ)」という作品で、地面を布に見立てて、ファッションの街ミラノを地下鉄路線の色の糸で表現しています。
サンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会
次なる目的地へバスで移動してたら、下車ボタンを押し忘れてどんどん遠ざかってしまいました。慌てて下車して徒歩で訪れたのは、ミラノの主要観光スポットの一つ、レオナルド・ダ・ヴィンチの傑作「最後の晩餐」を見学できるサンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会です。ユネスコの世界遺産にも登録されています。
「最後の晩餐」の見学には事前予約が必要です。残念ながら、私は1カ月前に予約したら既に売り切れで購入できず…。どうやら予約開始日に購入しないとだめみたいですね。電話予約で2枚だけ枠がありましたが、友人たちの分が購入できなかったので諦めました。
「最後の晩餐」はドゥオーモの次くらいにミラノの外せない観光スポットなので、ミラノ旅行を計画されている方は、チケット予約を忘れずに。
ミラノ「最後の晩餐」 チケット予約 攻略法を詳しく解説【2020最新】
ミラノのサンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会にあるダ・ヴィンチの「最後の晩餐」(Il Cenacolo)のチケット予約方法をわかりやすく解説します。最新の予約状況、公式サイトの予約開始日情報、料金比較、簡単に予約する方法などをご紹介します。
メトロ、バス、こんな路面電車を使って簡単に移動できます。
サン・マウリツィオ教会
次に訪れたのはサン・マウリツィオ教会。ドゥオーモなど外見がド派手で巨大な建築物とは異なり、一見こじんまりとしていますが、内装がとても美しいかくれ観光スポット的な存在です。
営業時間・入場料
営業時間 | 入場料 |
| 無料 |
教会は至聖所を隔てて、表と裏側に分かれています。正面の表側は信者向けの公の広間。写真の通り、色鮮やかなフレスコ画が壁一面に描かれています。
息をのむ美しさの女子修道院
教会の裏側は修道女のための広間として使われていました。
表側のフレスコ画も美しかったですが、裏側はそれを上回ります。木製とは思えない繊細な模様の天井、360度壁一面に描かれた絵画など、飽きるほど教会や大聖堂を見てきましたが、この教会の装飾には息をのみました。
観光客もほとんどいないため、静かで神聖な空気感が漂います。無料で入場するのが申し訳ないくらいです。レオナルド・ダ・ヴィンチの弟子がフレスコ画を装飾しているとか。
最後の晩餐やドゥオーモがミラノの主要観光スポットとして紹介されていますが、個人的にはこのサン・マウリツィオ教会も同じくらいオススメです。意外と知られていない隠れスポットでした。
サンタ・マリア・プレッソ・サン・サティロ教会
営業時間・入場料
営業時間 | 入場料 |
| 無料 |
ミラノの中心街にポツンと佇むサンタ・マリア・プレッソ・サン・サティロ教会。一見すると普通の内装ですが、この教会の見どころはトリックアートの祭壇。
数メートルの奥行きがありそうですが、実際の奥行きはたったの97cm。祭壇をトリックアートにした深い理由があるのだろうと思いましたが、誰でも予想の付く「祭壇のスペースがなかった」という理由だそうです。教会の内装で最も重要な祭壇をトリックアートにして良いと許可した教会側も大胆ですね。
ドゥオーモの近くに位置しているので、ぜひ立ち寄ってみてください。
ドゥオーモ(ミラノ大聖堂)
ミラノのシンボルであり、最も有名な観光スポットといえば、ドゥオーモ(ミラノ大聖堂)です。同名のドゥオーモ広場に位置し、500万人のカトリック信者がいる世界最大の司教区であるミラノ大司教区を統括する司教座聖堂です。
1386年に最初の石が置かれてから約500年後の1813年に、ミラノ公国を征服したナポレオンが資金を投じて完成させました。バチカン市国のサン・ピエトロ大聖堂に次いで2番目に大きい世界最大級のゴシック建築です。
ドゥオーモの目の前には、イタリア王国初代国王ヴィットーリオ・エマヌエーレ2世の石碑があります。
営業時間
施設 | 営業時間 |
大聖堂内部 | 08:00〜19:00 ※最終入場18:10 |
屋上テラス | 09:00〜19:00 ※最終入場18:10 |
ドゥオーモ博物館 | 10:00〜18:00 ※最終入場17:10 |
クリプト(聖人の墓)、考古学エリア |
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入場料金
チケット | 料金 |
シングルチケット | 各施設ごとのシングルチケットです。料金は公式サイトをご確認ください。 |
共通チケット(屋上テラスを除く) |
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共通チケット(屋上テラス含む) |
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※WEB予約の場合は別途手数料1〜2ユーロ。最新情報は公式サイトをご確認ください。
【ミラノ ドゥオーモ】 チケット予約・購入方法を徹底解説 | Amazing TRIP
ミラノ ドゥオーモ公式サイトでのオンラインチケット予約方法から、現地でのチケット購入方法まで徹底解説。他にもチケット料金や営業時間など、ドゥオーモ観光に役立つ情報が満載です。
ドゥオーモには135本の尖塔があり尖塔の天辺ひとつひとつに聖人が立っています。一番高い主尖塔
に金のマリア像があり、昔はこのマリア像より高い位置に建物を建ててはいけないとされていました。
ドゥオーモ広場は大量の鳩がいます。鳩の餌を売っている人もいるので注意しましょう。
2017年当時は大聖堂内部の入場は無料でした。壮大な内部はケルン大聖堂を思い出します。ステンドグラスや彫刻など見どころがあるのですが、写真はこれだけです。。すいません。
内部を見学した後は屋上テラスに登りました。もちろん、今まで高い建物は階段で上ってきましたので、ここでも階段で上って安く済ませました。
ある程度登ると外に出られます。細かく装飾された尖塔が立ち並び、一つ一つに聖人が立っています。
屋上に到着しました。時間制で入場数をコントロールしているので、観光客でごった返すこともなく、思う存分写真を撮ることができます。
ヴィットーリオ・エマヌエーレ2世のガッレリアのドーム状の屋上も見えます。
世界一醜い建築物「トッレ・ヴェラスカ(ヴェラスカ・タワー)」
ドゥオーモの屋上からは、イギリスのメディアで「世界で最も醜い建築」に選ばれたトッレ・ヴェラスカ(ヴェラスカ・タワー)も見えます。オフィスや住居として使われているため一般入場はできませんが、遠くから眺めるだけでも面白い形をしています。
思わず「聖人が眺めるトッレ・ヴェラスカ(ヴェラスカ・タワー)」というありきたりな構図で撮影したくなります。
近代的なビル建築物とドゥオーモ広場の周りの中世の建物物の対比も面白いです。
ヴィットーリオ・エマヌエーレ2世のガレリア
ヴィットーリオ・エマヌエーレ2世のガッレリアは、ミラノにあるアーケードの名称。1861年にデザインされ、イタリアの建築家ジュゼッペ・メンゴーニによって1865年〜1877年に建設されました。
グッチ、プラダ、ルイ・ヴィトンなどの高級ファッションブランド店やレストラン、カフェ、バーが立ち並びます。ミラノ最高級のパーク・ハイアット・ホテルもあり、ドゥオーモを眺められる最高級の部屋もあるとか。
ミラノでショッピングをするならこの辺りがオススメです。
格安ピザ「Spontini」
ピザを折りたたんで揚げたような「パンツェロット」という食べ物が有名な「Panzerotti Luini」というお店で昼食を取る予定でしたが、休業中だったため、お隣のSpontiniという格安ピザ屋で軽く昼食を済ませました。持ち帰りか、立ち食いです。味は普通ですが、ボリューミーでコスパは高いです。
サン・ロレンツォ大聖堂 (ミラノ)
サン・ロレンツォ大聖堂 (サン・ロレンツォ・マッジョーレ聖堂)は、ミラノのナヴィリオ地区(運河地区)にある、ミラノ最古のカトリック教会です。4世紀末から5世紀初頭に建築され、何度も修復を重ねて今の姿に至ります。
正面中央にコンスタンティヌス帝のブロンズ像があります。これは複製で、オリジナルはローマのラテラーノ大聖堂にあります。
ファサードの前には大きな広場があり、この広場の端に立つのが古代ローマ時代から残る16本の円柱。写真はありませんが、路面電車沿いにかなり巨大な円柱が立ち並んでいます。
この日は葬儀が執り行われており、内部には入りませんでした。
ナヴィリオ地区
中心街から少し離れたところにあるのがナヴォリ地区です。
12〜19世紀、ミラノは運河に囲まれており、水路が交通・商業の要でした。20世紀前半までに運河のほとんどが埋め立てられましたが、写真に写るグランデ運河は今も尚残っています。運河沿いに人気レストランやナイトスポット、画廊や書店、アンティーク店などが立ち並んでいて、地元民の生活を感じることができます。
この日は夕方に訪れましたが、オススメは夜。川の上がライトアップされて、川沿いで優雅に食事を楽しみたいお洒落スポットです。
サンタンブロージョ教会
サンタンブロージョ教会はミラノ最古のカトリックの聖堂。ミラノの守護聖人、聖アンブロジウスを祀っています。
内部も見学できますが、何故かこの日は閉まっていました。正面のファサードだけ写真を撮って退散。
ミラノ観光は以上です。帰り道に静かなナヴォリ地区の川沿いを散歩しながら、この日はスーパーで惣菜を買ってホステルで食べました。
ブランド物のショッピングなどミラノの楽しみ方は色々あると思いますが、上記の観光ルートであれば、1日あればゆっくり見て回れました。
次なる目的地はスイスのツェルマット。写真現像まで今しばらくお待ち下さい。
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