LARDINI(ラルディーニ)
LARDINI(ラルディーニ)は、ルイジ・ラルディーニ(Luigi Lardini)氏が1978年にイタリアのアドリア海に面する港町アンコナで創業したブランド。創業から30年以上に渡り、家族経営の仕立て工房として世界のメゾンブランドの製品のOEMを請け負ってきました。1993年にこれまで培った技術を生かして自社ブランド「LARDINI(ラルディーニ)」を展開。
兄のアンドレア・ラルディーニ氏と姉のロレーナ・ラルディーニ氏が事業の立ち上げに協力しています。ルイジ氏はスタイリング、アンドレア氏は生産技術と経営、ロレーナ氏は財務管理、末妹のアンナリタ氏は品質管理として役割を担っています。
2010年春夏シーズンから、世界的ファッションブランドをコンサルティングしてきたウンベルト・カンタレッリ(Umberto Cantarelli)氏をクリエイティブチームに迎え、さらに知名度を上げました。
LARDINI(ラルディーニ)の仕立て
労務費の安い近隣諸国で生産するイタリアブランドもあるなかで、ラルディーニは自社工場「フィロットラーノ工場」で2000種以上の衣類を生産しており、約400人の職人たちの手作業とマシンを駆使してイタリアンメイドにこだわっています。2007年には「Consortium for the protection of the Made in Italy(メイドインイタリア保護協会)」に入会し、全ての製造工程がイタリアの自社工場で行われていることが保証されています。
ラルディーニの特徴はイタリアブランドに多いアンコン仕立て。アンコンストラクテッド(非構築的)の意で、肩パッドを省き、芯地や副資材を入れないため、柔らかな見た目や着心地の軽さが特徴的です。アンコン仕立てでジャケットに立体感を出すためにはパターンや縫製において非常に高い技術を要します。
全体的にカジュアル寄りの製品が多く、製品洗い、製品染め、ハンドペインティングなどのディテールを生かして、色・柄・生地のバリエーションが豊かなブランドです。
LARDINI(ラルディーニ)の象徴「花形のブートニエール」
LARDINI(ラルディーニ)の製品のフラワーホールに付いている花形のブートニエール(飾り)はラルディーニの象徴的存在。70年代当時はラペルピンを付けることが珍しくなく、そこで着想を得たルイジ氏がラルディーニのアイコンとして取り入れました。
今やラルディーニを知らない人でも認知されているほどになりました。ちなみにこの花形のブートニエールは単品購入が可能で、季節や服に合わせて付け替えられるように素材もフェルト、ウッド(木)、レザー(革)、シェル(貝)などがあります。
LARDINI(ラルディーニ)|6Bダブルブレステッドスーツ(グレンプレイド)購入レビュー
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セールにかけられていたラルディーニのセットアップスーツを購入しました。ラルディーニは木製のオリジナルハンガーが付属するのが嬉しいですね。
BEAMSのアウトレット品。16-17FWシーズンの柄のようです。サイズはマイサイズの44より小さい42ですが、サイズ感は後述します。
ポリウレタン混のストレッチ生地。ブランドは分かりませんが、適度にハリコシのある英国生地っぽいです。
6つボタンのダブルブレステッド。ピークドラペル、ラペル幅は10cm。
フラワーホールには、フェルト素材の花形のブートニエールが付いています。
ボタンで留めるようになっているため、他のジャケットに付ける場合は、フラワーホールにボタンを入れられるだけの穴が空いているか確認が必要です。
フラップポケット。ブルーのオーバーペンがしっかり柄合わせできています。
商品到着時は袖口がアンフィニッシュのため、お直しに出しました。
袖口を1cm詰めて、「本切羽」「4つの重ねボタン(キッスボタン)」「袖口から最初のボタンまでの距離3.5cm」で注文。
ボタンの素材は水牛。
内ポケットは右胸のみ。
副資材を取り除いたナチュラルショルダー。ギャザーはありません。
袖付けや襟付けなどミシン縫いかと思われます。LARDINI sartoria(ラルディーニ サルトリア)という上位ラインだと手縫いになるのでしょう。
前振りの袖付け。袖が2cmほどずらされてボディに縫製されているため、自然な着心地を得ることが出来ます。デスクワーク中はもちろん、直立しているときも、基本的に人は腕が前に出た状態のため、その腕を前に出したときの引っかかり感を軽減してくれます。
胸ポケットは湾曲につり上がっているバルカポケット。襟付けはミシン縫い。どちらも柄合わせがピッタリです。
襟裏。ピークドラペルの先端がしっかり縫い合わせられているので、不格好に動くことはありません。
うしろはサイドベンツ。
ボタンホールは手縫いですが、裏側の処理がイマイチ。
裏地は表地と同じ柄です。
パンツはアウトプリーツが1つ入っています。裾はダブル4.5cmで処理。
ベルトループ付き。
パンツはフラップ(蓋)なしの両玉縁ポケット。
テング、Vスリット、持ち出し等、マーベルトと必要充分のディテール。
LARDINI(ラルディーニ)のダブルブレステッドスーツ サイズ感(42)
ジャケット | ||||
サイズ | 着丈 | 肩幅 | 袖丈 | 身幅 |
42 | 74cm | 38cm | 62cm | 46cm |
パンツ | ||||
サイズ | ウエスト | ヒップ | 股上 | 裾幅 |
42 | 76cm | 95cm | 24cm | 15.5cm |
171cm、55kgの細身体型の私は、イタリアブランドは44がマイサイズなのですが、在庫が42しかなかったため、購入時はサイズ感で迷いました。パンツのサイズが入らなければ諦めていたのですが、ジャケットは42なのに、パンツは他ブランドで44のウエスト76cm。肩幅が少し窮屈かも知れないという不安はありましたが、返品可能だったのでそのまま購入に踏み切りました。
羽織ってみると、パンツはピッタリ。ジャケットはギリギリのサイズ感です。前のボタンを閉めると肩と胸は余裕がありません。
ボタンを開けて着用するほうが窮屈感は軽減されます。やはりマイサイズは44のようですが、着れなくはないので返品はしませんでした。
インナーはジョンスメドレーのタートルネックで合わせました。在宅ワークでスーツを着る機会がほとんどないため、シャツとネクタイを着たらまた別途写真を撮りたいと思います。
チェック柄なのでセットアップで着るのは難易度が高いですね。ジャケット単体で着用するほうが汎用性は高そうです。
イタリアブランドとしては細めのシルエット。胴回りはシェイプが効いています。
ラルディーニのダブルブレステッドジャケットは打ち合わせ(前の重なる部分)を浅くしており、短めの着丈と組み合わせて、クラシックな生地をモダンな形に仕立てているのが特徴的です。
着心地は軽いです。秋冬物としては生地は薄め。腕周りはゆとりがあり、シングルジャケットに比べるとより一層クラシック感が漂います。
何気に人生初のダブルブレステッドスーツなのですが、憧れの方々に少し近づけたような気がしてテンション上がりました。
花形のブートニエールも良いアクセントになっています。TPOに合わせて付け外ししたいと思います。
LARDINI(ラルディーニ)を安く購入する方法
LARDINI(ラルディーニ)は、伊勢丹メンズ館、BEAMSを始め、STRASBURGO(ストラスブルゴ)、ringなどのセレクトショップで取扱いがあります。定価で買うよりも、各店舗のセール、もしくは通販で半額以下を狙って購入することをオススメします。
楽天オススメショップ
食わず嫌いせずに着てみると意外とはまる!?
ひこ今まで食わず嫌いしていたラルディーニですが、イタリアメイドにこだわっているだけあって、生地や仕立てのクオリティは悪くないです。ラルディーニは光沢が美しいチェスターコートも有名なので、セールを狙ってみたいと思います。最近はもっぱら通販で服の買い物を済ませてしまうので試着ができないのですが、店舗で実際に着てみると意外とはまるかもしれません。