Belvest(ベルベスト)
Belvest(ベルベスト)は1964年にアルド・ニコレット氏が北イタリアのパドヴァ近郊で創業。創業当初からエルメスをはじめとする一流メゾンの生産を請け負ってきたファクトリーブランド。マシンメイドを基本としながらも、襟付けや袖付けなどスーツの要となる箇所はハンドワークを用い、軽くて柔らかい着心地が特徴です。クラシコ・イタリア協会が設立された時から加盟しているブランドでもあります。日本でもセレクトショップで取扱いがあり、シャツのFRAYと同じく「マシンメイド最高峰」と言われています。
マシンメイドの最高峰。ヘリンボーンのポロコート購入
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スーツやジャケットでマシンメイドの最高峰と名高いベルベスト。数あるイタリアブランドの中でもワンランク上の印象が強く、いつかは手に入れたい憧れのようなブランドでした。
そんなベルベストのコートがGILTのESTNATION(エストネーション)のセールで5万円で販売されていたので、こんな割引きは滅多にお目にかかれないと思い衝動買いしました。
通販の画像ではブラウンっぽい色でしたが、届いてみると暗めのカーキでした。
ベルベストは通常ラインの黒色のタグに対して水色のタグを持つ「カプセルコレクション」と呼ばれる新しいラインを発表しています。カプセルコレクションは自社の70年代のアーカイブをベースに現代的なアレンジを加えたライン。ワイドラペル、細めのフォルム、そしてモダンな色柄生地が特徴です。
生地はウール、リネン、コットン、ナイロン。
ベルベストのポロコートのディテール
ポロコート(Polo Coat)のはイギリスでポロ競技の選手が休憩中に身体を温めたウェイトコート(Wait Coat)が起源。現代ではアメリカントラッド系とクラシコイタリア系のものが人気です。
このベルベストのポロコートは
- ダブルブレステッド(ダブルブレスト、ボタンが2列に並んでいる)
- フラップポケット
- フロントダーツ
- アルスターカラー
高級服は型崩れ防止のためにポケットの内側が仮止めされているのですが、このコートのポケットは仮留めの糸が見えないくらいきつく縫われていました。内側から見ると確かにポケットの膨らみがあるのでポケットとして使えるはずなのですが、服を傷めるのは怖いのでポケットは使わないことにしました。
ボタンにはBelvestの刻印があります。プラスチック製ですが、光が当たるとキラキラして高級感があります。
「ベルベストはボタンホールを見れば分かる」と言われており、この部分は手縫いで丁寧にきっちり縫い込まれています。特にフラワーホールは飾りかと思うほど隙間なく縫われています。
カジュアルコートなので袖の処理は「開き見せ」「3つの重ねボタン」にしました。
右側に内ポケットとその下にブランドロゴが縫われています。
裏地のレーヨンは袖付け部分のみで、その他は表地と同じ生地です。カーディガンのように羽織る感覚で着ますが、風を通さないので暖かいです。背面はセンターベント。
ドレッシーで高級感漂う大人のコート
コートが届いてから着るまでは似合うかどうか不安でしたが、そんな心配は無用でした。
個人的にベルベストの最大の魅力は着たときのフワッと服がなびく空気感だと思っています。これがドレッシーで高級感漂う大人の雰囲気を醸し出しており、ベルベストが一流メゾンから評価を受けている所以なのかなと。
「ハンガーにかけた状態より着たときのほうが格好良い洋服」です。
私は普段コートの襟を立てないので写真を撮り忘れましたが、イタリアらしく襟を立てても格好良いと思います。
腰回りはほんの少しシャープになっており、袖も細くてモダンなシルエット。色と柄がクラシックなのでちょうど良いバランスです。
アームホールの処理が丁寧なので腕を組んだり振ったりする動作に引っかかりやごわつきを感じません。カーディガンのようにさっと羽織ることができます。
似合わなかったら返品しようくらいに思っていましたが、想像以上に気に入りました。この先何年経ってもワードローブの中で圧倒的な存在感を出してくれるでしょう。着るたびに優雅な気分にしてくれるコートでした。
ひこ
このコートの雰囲気を台無しにしないために筋トレと体型維持は必須ですね。一生モノのコート。長く大事に使いたいです。