死者の日(Día de Muertos)
死者の日(Día de Muertos)は毎年11月1日、2日にメキシコ全土で祝われる伝統文化、風習。日本のお盆と近いものがあり、故人の魂が戻ってくる日とされています。お墓は死者の魂の道しるべとなるマリーゴールドの花で彩られ、家庭にはAltar(アルタール)やOfrenda(オフレンダ)と呼ばれる祭壇に故人の写真や故人が好きだったものなどを飾ります。
死者の日は、2003年に「死者に捧げる先住民の祭礼行事」としてユネスコの無形文化遺産に登録され、オアハカなどの観光地はこの時期に観光客で賑わいます。
ディズニー映画「リメンバー・ミー」は死者の日のメキシコが舞台になっていますので、事前に映画も観て、メキシコに赴任して初めての死者の日を、アグアスカリエンテスで楽しみました。
アグアスカリエンテスの死者の日 観光スポット
Festival de las Calaveras Aguascalientes 2024
アグアスカリエンテスでは、死者の日の週に「Festival de las Calaveras Aguascalientes(ガイコツ祭り)」というお祭りが開催されます。Isla San Marcosという場所で池をぐるっと囲んで遊園地や屋台が並びます。入場無料です。
死者の日の雰囲気を味わうなら夜!ということで、仕事終わりの金曜日に寄ってみました。今年で30周年を迎える歴史もそれなりにあるイベントのようです。
入口に大きなガイコツの像があり、中に入ってもガイコツだらけ。
屋台が建ち並び、食事はもちろん、マリーゴールド(Cempasuchil)も売られていました。
子供が喜ぶ移動式遊園地。
祭壇を背景にしたイベント会場や、お酒を売っている会場も。
別のステージ会場では、死者の日の歴史を紹介しながら劇やダンスパフォーマンスもありました。
大都市のイベントに比べると小規模ですが、治安も良いので家族連れにもオススメのイベントです。
National Museum of Death(死の博物館)
2日目の11/2は昼過ぎから中心地のセントロを観光しました。1年中営業していますが、アグアスカリエンテスには「死の博物館」があり、観光スポットになっていますので、この機会に訪れました。
死者の日だからか分かりませんが、入場料はかかりませんでした。リュックサックは入口のロッカーに預けます。ガイコツをモチーフにした作品が屋外と屋内に展示されています。
作品の説明はスペイン語のみなので、視覚で楽しみました。
Museo José Guadalupe Posada(ホセ・グアダルーペ博物館)
次に訪れたのは、 ホセ・グアダルーペ博物館。ホセ・グアダルーペ・ポサダ(José Guadalupe Posada)は、19世紀に活躍したアグアスカリエンテス出身の版画家、風刺画家で、その作品には骸骨がよく登場することで有名です。
「金持ちも貧乏人も死ねばみな骸骨」というメッセージが込められた骸骨の絵の中でも、特に、「カトリーナ(Catrina)」と呼ばれるホセ・グアダルーペ・ポサダによって描かれた骸骨の貴婦人像が有名で、死者の日の象徴となっています。博物館の壁にも飾られています。
入場料は25ペソ(約200円)。
庭では無料で自分の版画を作るイベントも行われていました。
博物館自体はこじんまりとしており、当時の新聞記事と実際に用いられた版画の彫刻板が展示されています。
セントロ(歴史地区)
そして最後は街の中心の歴史地区(セントロ)を歩いてまわりました。アグアスカリエンテス州庁舎には骸骨人形が飾られていたり、広場ではイベント会場も設置されていました。
アグアスカリエンテスの文化施設では、広間に色鮮やかに装飾された祭壇がありました。
カトリーナをモチーフにマリーゴールドの花びらで美しく設計されていました。
オアハカのように街のいたるところに様々な祭壇があるというわけではないですが、手の込んだ美しいオフレンダを見ることができて満足。
死者の日のメキシコを楽しむ
死者の日はメキシコ全土で祝われるため、その土地土地の雰囲気を楽しむことができ、この時期にメキシコを訪れる観光客も多いです。映画「リメンバー・ミー」の世界を体感しにぜひメキシコの本場の死者の日を味わってみてください。